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ようこそいらっしぃました。

邦楽器音響研究会は古典芸能に用いられる楽器、三味線の改良普及を目指した活動を行っています。

邦楽器音響研究会は平成2年4月に発足いたしました。

 三味線に使われている殆どの部品が輸入のため、当時入手が次第に難しくなってきました。そこで将来のことを見据え、代用品を作る目的で立ち上がりました。

 当初は、菊岡裕晃東京藝術大学教授を会長に、味見 亨東京藝術大学教授、(株)アイボラー社長 竹橋正皓氏、電子総合研究所 菊池恒男氏、根岸菊岡三絃店 堀込敏雄氏、大貫紀子氏(藝大)と小島直文が会員となり、隔週毎に研究会議を行いました。資金ゼロからの出発でしたが、平成3年、財団法人サウンド技術振興財団から助成金を受けました。

 まず、象牙の代用として、プラスチックより強度と粘りがあり、汗を吸い易い材料を何回も作り直し、撥・糸巻き・駒を製品化しました(アイボラー)。同時に三味線の棹の中にカーボンの細いパイプを入れ、安価な紅木・紫檀材でも響きが良くなる棹の製品化も試みました。

 皮の段階になり、日本皮革の専門の方々も参加し、色々な皮に挑戦しましたが、なかなか思うようにいかず苦心しました。

 象牙・棹まではある程度研究の成果が出たのですが、平成11年菊岡会長が急逝され、翌年竹橋氏も亡くなられて、邦楽器音響研究会は自然解散しました。

 平成25年位から猫皮・犬皮の確保が難しくなってきた現状をしっかり受け止めまして、私の恩師であり、長年新素材による三味線の研究・開発に情熱を傾けられた故 菊岡教授の意思を継ぎまして、平成26年5月、邦楽器音響研究会を再スタートさせました。幸いにも、三味線皮の代替製品研究開発には、公益財団法人JKAより二年間の継続補助が平成27年度に認められまして、皮に関しましてはカンガルー皮と合成皮の二種類が、一定の成果が挙げられました。

■現在の会員(平成29年6月現在)

【代表】

小島直文東京藝術大学教授

【東京藝術大学音楽学部邦楽科】

味見 純准教授・佐藤さくら子教育研究助手

【演奏家】

東音新井康子(長唄三味線方)・東音松浦奈々恵(長唄三味線方)・芳村伊十冶郎(長唄三味線方)

【東京邦楽器商工業共同組合】

藤井公宣理事長・大津博次理事・河野公昭理事

【三絃店】

堀込泰成(菊岡三絃店)・梅原久史(梅屋楽器店)・小澤 諒(三絃司きくおか)

【サポーター】

皿田 滋(筑波大学)

吉原 茂(元NHKデレクター)・吉原みちこ(ライター)

代表:

東京藝術大学音楽学部邦楽科

​教授 小島直文

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